入局案内
講座医局員の声
リハビリテーション医学を学ぶ意義
このウェブサイトをご覧の皆さまは、急性期病院の患者さんをもっと良くしたいと、疑問を感じたことはありませんか?
・骨粗鬆症の治療で床上安静を強いられ、廃用症候群を進行させてしまった患者さん
・急性期脳卒中で環境調整がうまくいかずに、院内に長く滞在し痙縮が進んでしまった患者さん
・糖尿病が合併症にある患者さんで、「何を」「どれだけ」運動したら良いか聞かれて答えられなかった経験
・誤嚥性肺炎で治療しても何度も戻ってくる患者さんで、行き詰まりを感じてしまった経験
…実は、すべて初期研修の私のほろ苦い思い出です。リハビリテーション医学を学んでいる今であれば、何かしらの解決策が思い浮かびます。
超高齢社会とリハビリテーション医学は切っても切れない存在です。
病気の知識は神経、整形、内科疾患に至るまで幅広く勉強します。
エコーガイド下で痙縮に対してボツリヌス療法、誤嚥に対して嚥下内視鏡などの手技をします。高次脳機能障害では家族と職場の人を巻き込み調整してゆく対話スキルを磨いたり、病院外の医療資源に詳しくなったりする必要があります。急性期患者で筋力トレーニングが必要な患者は、血液検査所見、身体所見、画像所見などから筋負荷をかけてよいか検討します(その分析の緻密さは、驚きでした!)。リンパ浮腫に対する理学・作業療法などもリハビリテーション科の専門領域で、日々「新しいものに触れ」て、個別性の高い一例一例の患者さんから学ばせて最適な治療が受けられるようにフィードバックさせていただく、勉強の毎日です。
慈恵医大では幅広い種類の関連病院があり、最先端の医学を学ぶことも、臨床で患者さんをたくさん診ることも可能です。私たちと一緒にリハビリテーション医学の一歩を踏み出してみませんか。(H29卒)
リハビリテーション科の魅力
何科になろうかお悩みの研修医の先生にご一読いただけると幸いです。
私は研修医のときにどの診療科も楽しく、専攻科を決められずにいました。小児から高齢者まで幅広い年齢の患者様の診察に興味があり、領域に関しては脳神経や筋疾患に心惹かれていました。また、在宅医療を含め、医療制度にも関心があり、後期研修医としてどの基本診療科に進むべきか決めかねていました。そんな折に、私はリハビリテーション医学と出会いました。
リハビリテーション医学は非常に多くの診療領域と関連があります。一般的なイメージでは、運動器や脳神経領域にリハビリテーションが関係していると思われるでしょう。しかし、その他にもほぼ全ての領域で○○リハビリテーション(例えば、心大血管や呼吸器、がんなど)という分野があります。対象となる患者様は年齢などに関係なく、すべての障害を持つ方々です。医学としてまだ確立されていないことも多く、突き詰めようと思えばどこまでも追及していくことができます。
リハビリテーション科医に求められる能力は疾患の診断、治療だけでなく、患者様の背景を把握し、社会復帰に向けたトータルマネジメントをする力です。また、リハビリテーション治療には多くの職種が関わるので、チームのリーダーとしての資質も必要とされます。患者様と共にチーム一丸となって治療に励み、患者様が元気な姿で退院されたときにこそ、心から医者になってよかったと思えるはずです。
悩んでいるということは、色々な診療科に興味がある証です。そんな先生にはぜひリハビリテーション科をお薦めします。まずは医局の見学に来てみてください。きっと後悔はしないはずです。(2016年卒)
慈恵医大後期研修の魅力
慈恵医大後期研修の魅力の一つに、関連病院の多さが挙げられます。都心部を始め、関東を中心に多数の関連病院があり、研修先の幅が広がることは、経験を積む上で大きな魅力だと思います。また、様々な地域や病院の特性に合わせた医療を早い時期に経験できることは、その後の進路を選択する上でも重要な道標になるのではないでしょうか。
医局には、基礎研究や論文発表などアカデミックに活動されている方、臨床に力を注いでいる方など、様々なジャンルで生き生きと活躍されている先生方がいらっしゃいます。それぞれが目指す、やりたい医療を広く受け入れ、背中を押してくださる環境は本当に素晴らしいと思います。
私は他大学出身で、初期研修も都内の市中病院で行ったため、入局を前にして、自分が馴染んでいけるだろうか、と考えたこともありました。しかし実際にはそのような心配は全くの無用で、同期にも恵まれ、自大学・他大学出身関係なく、オープンな環境の中、充実した研修生活を送っています。
ぜひ一度病院見学にいらしてください。お待ちしています。(H28年卒)
私が慈恵医大のリハ科医を志望した理由
まず入学時の話をします。私は医学部を「病気になっても生活を楽しめるようにしてあげたい」という理由で志望しました。そして入学後、何を専門にしたらいいのだろう、と漠然と考えていました。学生生活を過ごす中で、臓器ではなく患者の人生そのものを対象とするリハビリテーション科という科があると大学の授業で知りました。そして、学生実習で何科を回っても、治療後の生活の方に興味をもち、きっと私はリハビリテーション科を選ぶのだろう、と思いました。
初期研修は大学を離れ、市中病院で研修をつみました。その病院は以前慈恵医大が関与したことのある病院であり、様々な方面から先輩方の功績を聞くことができました。10年以上前に勤務していた先生のことも職員の方々は覚えていらっしゃいました。リハビリテーションは医療であると認識させてくれたこと、各科の医療の質をあげてくれたこと、患者の入院中だけでなく退院後の満足度をあげたこと、そして、今まで勤めてくれた先生方は、何においても常に対応が真摯的であり、リハビリにプライドを持っていたことなど、多くの話を聞きました。その言葉を受け、私は、リハビリテーション科の専攻を最終的に決定し、慈恵医大への入局を決めました。後になっても語り継がられるような職場、自分の仕事にプライドを持てる環境に、間違いはないと思ったからです。
リハビリテーション科の専攻を悩んでいる方、どこの医局にしようか悩んでいる方は、一度見学にいらしてください。そして色々な先生に接してみてください。お待ちしております。(H28年卒)
リハビリテーション科を選んだ理由
私は救命ではなく、生活を支えていけるような医者になりたいと思い、神経内科や整形外科を志望していましたが、学生の頃リハビリテーション科というものを知りました。どの科も横断し切り口の違うこの分野はこれからますます必要になってきてまだまだ伸びていくと思い魅力を感じました。初期研修で自信をなくしましたが、人生1度きりで頑張って少しでも誰かの助けになればと思い入局を決めました。この大学は患者さんを第一に、EBMに根ざした大規模な研究もでき、大変勢いがあります。周りの優秀な先生方の背中を追って、患者、医者だけでなくスタッフからも信頼の厚い教授のもとで働くけることを選んで間違いなかったと日々思いながら仕事しています。どの科も魅力的で選べないという方にこそ向いていると思います!少しでもリハビリテーション科に興味を持ってくれたら嬉しいです。(H27年卒)
医局見学のススメ
新専門医制度が開始となり、後期研修先にお困りの方も多いかと思います。そんな方には是非、医局見学もしくは医局説明会への参加をお勧めします。医局の説明を受け、教授や上級医の先生のお話を伺う数少ない好機です。
私が考える医局見学でのポイントは「後期研修2年目もしくは3年目の医師をよく観察すること」です。なぜなら、みなさんがその医局に入局された場合の2年後、3年後の姿がそこに現れているからです。個人差はあるかとは思いますが、1年以上その研修プログラムで学んだ成果の予測になると思います。医学的な知識、臨床能力、学会参加や研究・論文執筆はもちろん、その医局に入局して生き生きとしているか、医局の一員として活躍しているかなど参加しなければわからない情報も見学や説明会では垣間見ることが可能です。私も何箇所か医局見学をさせて頂いたのちに、慈恵医大にお世話になることを決めました。
若手ながら、毎日のびのびと多方面で活躍の場を頂いており、大変充実した後期研修医生活を送っています。慈恵医大リハ科に興味をお持ちの方は是非一度お越しください。みなさんが今までに経験をしたことのない「リハビリテーション医学」の扉が開かれると思います。(H26年卒)
私がリハビリテーション科に入局した理由
私がリハビリテーション科に入局した理由は全人的な医療に携わりたいと考えたことに始まります。専門医制度が日本医療では当たり前になり専門医資格を取る選択肢が王道とされている中、本当に必要な医師は特定の分野のみならず幅広い知識を持った医師だと現場で働いてみて実感し、そうありたいと私自身考えるようになりました。しかし自分自身が内科・外科等の専門分野に進んでしまうと他科の疾患を見る機会が極端に減るため理想とする全人的医療を実践することが難しいと思いました。あらゆる疾患に触れる環境がある中で専門性を生かしながら仕事ができる科を考えたときにリハビリテーション科が私の理想の科だと考え、母校である慈恵医大リハビリテーション科の門を叩くことに決めました。
私は幸運にも職場環境に恵まれ、まだまだ勉強の身でありますが多くのことを学ばせていただいております。学生時代に勉強する機会がない科だからこそ、少し真面目にその環境に身を置くことで他科の医師にはないスキルを身に着けることができます。4、5年目の医師が学校や地域の会で講演をしたりできることからも希少価値を身につけやすい科だということがわかっていただけると思います。希少価値を身につけやすい一方で疾患分野は全分野にまたがり、急性期から回復期、慢性期まで含めて診ていく点や社会資源の理解まで求められる科なので勉強する量としては山のようにある科でもあります。まだまだリハビリテーション科の世間一般的な認識は他科を経験してからの転科の流れがあるかと思いますが専門性と勉強する量を考えても医師三年目からリハビリテーション医学を学ぶことは価値のあることだと考えております。(H25年卒)
私が慈恵医大リハビリテーション科を選んだ理由
私が慈恵医大リハビリテーション科を選んだ理由は大きく2つあります。
1つ目は、リハビリテーション科自体の魅力です。私は他大学卒業後から慈恵医大に入学した再受験生で、以前はバリアフリーの勉強をしており、多くの方が暮らしやすい環境づくりにも、医師として貢献したいと思っていたところ、慈恵医大に入学後に「リハビリテーション科」というものの存在を知りました。「医師」というと、内科か外科のイメージが強く、リハビリテーション科の専門の医師がいることを、恥ずかしながら入学前は知りませんでした。患者さんの全身状態だけでなく、社会的背景も考えながら、その患者さんのADL向上を考えていくことは、大変興味深く、私の経験も活かすことができると思い志望しました。
2つ目は、慈恵医大のリハビリテーション科講座は歴史も長く、多分野にわたって魅力的な先生方が活躍されていらっしゃるためです。私は初期研修は、慈恵医大と関係がない市中病院でさせていただきましたが、慈恵医大の先生方や、全体的な雰囲気が好きで、後期レジデントで戻ることにしました。リハビリテーション科に興味がある方は、入局に関わらず、ぜひ一度見学にいらしていただきたいです。
皆さまとお会いできることを楽しみにしています。(H28年卒)
私がリハ科を選択した理由
慈恵リハ科に入局して1ヶ月半となります。
僕がリハ医を志したきっかけは、クリニックでの訪問診療やリハ科での家屋調査に同行し、在宅にいる患者さんの生き生きとした様子を拝見したことです。
そして医師となり急性期治療後や癌の終末期で、自宅退院ができない患者さんを家に帰すプロフェッショナルが必要だという考えに至りました。学生・研修医時代もリハ科を選択し、まさにリハ医こそがその道のプロなのだと実感しました。後期研修からすぐリハ科に入局するのは、正直不安もありましたが、不安は杞憂であったと振り返っています。
まず装具予後予測、嚥下障害、高次脳機能障害、社会資源などリハ医が専門性を有する分野は数多く、身につけなければならない知識や経験は計り知れません。さらに発展途上であるリハ医学は研究の余地が大きく、その研究の主導するのも、リハ医の仕事となります。
当科の先輩方は研究に秀でた方が多いため、その方法を学ぶには最適です。そしてなにより、患者さんを笑顔のあるほうに導けるのはリハなのだと改めて感じています。まずはリハ医に接してみてください。新たな仲間をお待ちしています。(H24年卒)